舟が音になった日、問いのリズムが聴こえてきた
帆の角度ひとつで、風は敵にも味方にもなる
makiart
2025.05.20
誰でも
最近、お世話になっているライフコーチが次々に絵本を生み出している。
どうやら肩書がさらに増えたようだ。
きっと私が一冊完成させる頃には、二十冊くらい制作しているかもしれない。
昔の私なら、そのスピードに焦っていた。
「私も頑張らなきゃ」って、筆を握る手が固まっていたと思う。
でも、今はちょっと違う。
私は私の舟に乗っている。 風の強さも、帆の大きさも違う舟。
ゆっくり進むこの舟で、今日は一枚、絵を描いた。
舟が二つ、海に浮かんでいる。 ひとつは遠くへ進んでいく舟。
もうひとつは静かに、波を見つめていた。
空に流れる雲を線でなぞったら、 その線が音符みたいになった。 不思議と、絵から音が聴こえた。
あぁ、私はこの速度で、 この感覚を拾うために舟を漕いでいたんだなって思った。
スピードの違う誰かと、 なぜか気が合うことがある。
きっと、それぞれ違う角度から、 同じ場所を見ているから。
絵本の進捗:表紙を少し描いた

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