数学を学び始めて気付いたこと 〜アートとのつながり〜
私は中学生の頃から数学が苦手でした。公式を覚えるのが嫌いで、「x+yって、そもそもなぜxなの?」と考えすぎてしまい、前に進めなかったんです。
でも、そんな私がなぜか好きだったものがあります。それは、カンディンスキーの絵。
色や形の響き合いに魅力を感じていたのですが、後になって気付いたのは、カンディンスキーの作品には数学的な構造がある ということ。幾何学的な形、バランスの取れた配置、リズムのある動き…どれも数学と深く関わっているのだと知ったとき、「私は数学が苦手なはずなのに、無意識に数学的なものに惹かれていたのかもしれない」と思いました。
そして今、私は数学を学び直し始めました。まだ3日ほどですが、最初の一歩を踏み出しただけでも、すでに気付いたことがあります。
「本格的に理解するにはまだ時間がかかりそうだけど、学び始めてすぐに、数学ってただの計算じゃないんだなと感じました。」
アートの中にある数学
よく「アートは感性、数学は論理」と言われますが、実はこの二つはとても似ています。アートの世界には、数学的な考え方がたくさん使われている んです。
たとえば…
✔ 美しいバランス(構図) → 画面の中の形や色をどこに配置するかは、数学的な比率や法則が影響している✔ 繰り返しのリズム → 同じ形や色を使ってリズムを作ることは、数学の「パターン」とよく似ている✔ シンプルにする力 → 絵の要素を整理し、必要なものだけを残すのは、数学の「余計なものを省く考え方」とつながっている
たとえば、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品には「黄金比」と呼ばれる数学の法則が隠されているし、ピカソのキュビズムは、物の形を単純な幾何学(丸・四角・三角など)に分解する考え方と関係があります。
私が好きだったカンディンスキーの作品も、曲線と直線、円や三角形の組み合わせがリズミカルで、どこか数学的。でも、それを「計算して作っている」のではなく、感覚の中に数学が溶け込んでいるような気がします。
数学が得意な人は、どう生きやすいのか?
数学を学び直していて気付いたのは、数学が得意な人は、ものごとを整理し、スムーズに進める力がある ということです。
たとえば、
✅ 問題を分解する力大きな課題があったときに、小さく分けて一つずつ解決するのが得意。
✅ 最適な選択をする力「この方法とこの方法、どちらがより効率的か?」を論理的に判断できる。
✅ 迷いが少ない「これはこういう法則だから」と理解しているので、不必要に悩まない。
✅ 時間やリソースをうまく使える何にどれだけのエネルギーを使うべきか、数字で考えられる。
数学が得意だからといって、計算が速いだけではありません。「シンプルに考え、無駄なく行動し、最適解を選ぶ」 ことができるから、生きやすくなるんだと思います。
これは、アートにも、仕事にも、日常のあらゆる場面にも当てはまるはず。
数学を学び直して気付いたこと
数学の公式は、「暗記するもの」ではなく、「使うための道具」。考え方をシンプルにすると、公式は単なる記号ではなく、「こういうときに使うと便利なツール」として見えてきます。
そして、それは数学だけでなく、アートや日常の判断、物事の整理にも応用できる考え方なのかもしれません。
「あなたが昔苦手だったけど、今になって学び直したいと思うことはありますか?」
数学が得意な人だけでなく、「学び始めた人」も、人生がスムーズに進むのかもしれません。
◆ルールを受け入れる・・・似ている2つ
数学の公式と英語の語順、どちらも「まず受け入れて使ってみる」ことが大事。
英語の語順を学ぶのとよく似ています。
たとえば、英語では 「I like apples.」 と言いますが、日本語の語順で考えると 「私はリンゴが好き。」 になり、もしも「Apples like I」ではおかしくなりますよね。
英語の語順には、英語話者が自然に使っている「ルール」があります。いちいち「なぜこういう語順なの?」と深く考えすぎるより、「英語ではこう並ぶものなんだ」と受け入れて、まずは使ってみる。そうすると、少しずつ「この語順だから伝わりやすいんだ」と、後から腑に落ちてくることが多いです。
数学の公式も同じで、いきなり「なぜこの形なのか?」と突き詰めすぎると、進めなくなる。「これはこういう法則なんだ」といったん受け入れて、実際に使ってみると、後から「なるほど、こういう場面で役立つのか」と気付ける。
どちらも、「とりあえず受け入れて、使ってみる」ことで、実感を伴った理解につながるんですね。

すでに登録済みの方は こちら